2007年09月12日

女性とカルシウム

日本人は今、深刻なカルシウム不足に悩まされています。

日本人の約7割は必要最低限のカルシウムが摂れていないと言われ、

カルシウム摂取率は先進国の中で最下位という報告もあります。

日本人がこれほど深刻なカルシウム不足に陥っている原因は

私たちがおかれている環境と食生活の変化にあります。

カルシウム不足の原因の一つに水の問題があります。

日本の水の大部分はカルシウムとマグネシウムが少ない軟水で、

さらに、日本の大地は火山灰によって酸性化した土壌で、

土壌に含まれているカルシウムが少ないことが特徴です。

このような水と土壌で育った作物や家畜を食べているため、

結果として、私たちはカルシウム不足になっているのです。

また、昔の日本人の食事は

魚や野菜を中心とする栄養バランスの取れたものでした。しかし

最近は食事の欧米化などによって肉料理中心になってきたり、

インスタント食品など栄養バランスが偏った加工食品の増加など、

私たちの食生活の変化がカルシウム不足を招いているのです。

私たちがカルシウムを毎日補給する必要性があるのは

新陳代謝によって骨が常に新しく生まれ変わっているからです。

そもそも、私たちの骨が丈夫に保たれているのは

新しい骨を作る骨芽細胞と古い骨を減らす破骨細胞が

バランスよく働いているからです。

また、私たちの血液中のカルシウム濃度は常に一定に保たれており、

カルシウムが不足すると骨からカルシウムが補れるのです。

この状態が繰り返されると、骨芽細胞と破骨細胞の働きの

バランスが崩れて骨が次第に減っていき、

最終的には骨がスカスカの状態になってしまうのです。

それと、細胞の働きのバランスは加齢によっても乱れます。

というのも、歳をとると骨芽細胞の働きが弱まると共に、

腸管からのカルシウムの吸収力が低下するからです。

そして歳をとると、男性よりも女性の方がカルシウム不足は深刻になります。

というのも、閉経までは女性ホルモンによって

骨が必要以上に溶け出すのが食い止められていますが、

閉経とともに女性ホルモンの分泌量が少なくなり、

骨からのカルシウムの流出が促進されるからです。

ですから、高齢の女性は骨粗鬆症防止のためにも

積極的にカルシウムを補給する必要性があるのです。Ⅱにつづく


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